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プロセスが始まると、どうなるか(1)


人生のどの時点でそれが起こるかは人それぞれですが、 意識の目覚めへと向かうプロセスが始まると、 それまで順応できていた社会の枠に合わせるのが難しくなります。 もし、あなたが学生なら、勉強に対する意欲がなくなるかもしれません。 社会人なら、業績を上げ続けることに本気になれなくなるかもしれません。 世の中の大多数の人たちは、勉強や仕事は誰もがしていることであり、 やらねばならないことなので、それを当然のこととしてやっています。 おそらく以前のあなたもそうだったでしょう。 でも、ひとたびプロセスが始まってしまうと、 それまで周りの人と同じようにやっていたことに どうしても身が入らなくなってしまうのです。 なぜなら、成績や地位をめぐる競争に勝つことや、経済的な安定を得ることよりも、 自分が心から興味のもてることに専心したいという欲求が湧いてくるからです。

梅見の滝(熱海梅園)

その欲求は、小さなエゴから来るものではありません。 その欲求は〈存在〉から、〈源泉〉から来るものです。 それは、お金や地位や権力の追求によって得られるエゴの快感ではなく、 リアルな生命感、エクスタシーを求めています。 なので、世の中に溢れているほとんどのものに 「これは違う! こんなものが欲しいわけじゃない」と感じるようになります。

大多数の人たちが酔っているものには、もはや酔えなくなってしまうのです。

僕の場合、それは高校生の時に始まりました。 小学5年から両親の意向で塾に通って懸命に勉強し、 開成に合格してからも中学生の間は真面目に勉強していましたが、 高校生になって、勉強をすることに強い抵抗感を覚えるようになったのです。 それは、過去記事に書いたように 親からの過干渉に息苦しさを感じ、押し付けられた進路の中で メンタル的に病んでしまったからだ、と説明することもできます。 でも、僕が当時、抑うつや自己不全感、社会不安の発作といった さまざまな症状に苦しむようになったのは、 実は、目覚めへと向かうプロセスが始まったからだった、とも言えるのです。 なぜなら…

(つづく)

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