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プロセスが始まると、どうなるか(4)


(3)に書いたように、意識の目覚めへ向かうプロセスが始まると、

自分自身に忠実に生きたいという衝動が自然に湧いてきます。 しかし、親や他の人たちに従順だったそれまでのパターンをやめて、

その衝動に従うことは簡単ではありません。 周りからの期待や型に合わせる生き方を止めたいと思っても、

それを本気で実行することに、エゴは大きな恐れを覚えるからです。 あなたはジレンマに陥り、心の葛藤に苦しみます。

そうした心の葛藤は生命エネルギーをひどく消耗するので、

僕がそうだったように、抑うつ状態になったり

無気力になったりするかもしれません。 それまで当たり前にやっていた勉強や仕事に対して

すっかりやる気をなくしてしまうのです。 すると、親や他の人たちはそんなあなたを見て

「どうして、やるべきことから逃げるのか?」と、とがめるでしょう。 あなたの中で何が起こっているのか、彼らには理解できないからです。 あなた自身も、彼らから刷り込まれてきた観念に縛られているため、

そんな自分に罪悪感や劣等感を覚えることになります。 そんな訳で、心の内に大きな矛盾を抱えたまま、あなたは足踏みし、

しばらくの間は、どっちつかずの状態に留まるのです。

しかし、自分自身に忠実に生きたいという衝動が強烈になるにつれ、

それに従うことを勇気づけてくれる何かを、あなたは求めるようになり、

きっとどこかで出会うでしょう。 それは、誰かが歌っている曲かもしれないし、

誰かが語っているラジオ番組、誰かが描いた漫画、

誰かが書いたエッセイ、誰かが撮った映画かもしれません… 僕の場合は、ロックミュージシャン甲斐よしひろのFM番組や自伝、

ルポライター戸井十月のエッセイや対談集、

英国のバンド The Stranglers のライブ盤などに

高校生の頃、勇気づけられました。

親から与えられた、あるいは人から指示された人生を

そのとおり生きていくほど、つまらない人生はないぜ。

俺は、自分で必死で生きて、俺はいったいなんなのか、どういう人間なのか、

俺はどこへ行けばいいのか…そう思いつづけながら生きてきたし、

これからもそうやって生きていくと思うよ。

ーー甲斐よしひろ 自伝より 俺は俺でしかない。だから、俺は俺の生き方をしてみたい。

誰のマネでもない、俺だけの人生だ。

俺が生きていく上での俺自身の価値観は、まず自分にウソをつかないこと。

自分がイヤだと思ったことはやらずに、そのことを誰の前でもハッキリ言う。

そのかわり、自分のやりたいことには、本当にどんな努力も惜しまず

自分の力でやり抜いてゆく。 ーー戸井十月 エッセイより

ジャン・ジャックバーネルは痛みを踏み台にしてジャンプしようとしているのだ。 

突き抜けること、何ものにもとらわれず、自分のストリートを突き抜けていくこと。 ただひたすら裸の自分をさらして叫びながら… ーーThe Stranglers ライブ盤ライナーノーツより

The Stranglers : Live Battersea Park 1978

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